モネの光を纏う:イマーシブ・ジャーニーとアート傘が織りなす日常の魔力

モネの光を纏う:イマーシブ・ジャーニーとアート傘が織りなす日常の魔力

行ってきました!:モネの光の世界へ、いざ没入!初体験。

近年、日本はもとより世界中で芸術鑑賞の新しい形として注目を集めているのが「没入型アート」です。これは、従来の絵画鑑賞とは違って、観客が作品の中に文字通り「入り込む」ような体験型のアート鑑賞。

どちらかというとエンタテインメントですね。名古屋・金山で開催されている(された)「モネ イマーシブ・ジャーニー ぼくが見た光」展も、まさにその最先端を行くものでした。私が訪れた6月頭でも大勢の来場者があったので、ひょっとしてこれを読んでいるあなたも参加されたのでは?

 

特別な音響効果と、壁や床面すべてに投影される映像が融合し、来場者は名画の世界に包み込まれるような感覚を味わうことができます 。この体験は、単に絵を見るだけでなく、立体的な空間で作品を楽しみ、音楽や効果音、また無料で提供されスマートフォンで聞くことのできる解説により、リアルで深い感動・興味を生み出す可能性を秘めています 。

私個人の意見ですが、多くの人々が没入型アートに惹かれる背景には、非日常的な空間での「癒し」「リラックス」を求めているのではないかということ。

私自身、没入型のアート鑑賞は今回が初参戦!プロジェクションマッピングのようなものだということは想像していましたが、その「場」にいること、つまり外界の音や賑わいとは隔絶された空間でモネなどの作品と音楽などを体感することが、とても新鮮で、現実離れした感覚に包まれました。

そう考えると没入型アート体験は、単なる美術鑑賞を超えた価値があるのかな?と感じます。 

「ぼくが見た光」体験記:五感で感じるモネの「印象」

「モネ イマーシブ・ジャーニー」の会場に足を踏み入れると、そこには期待以上の光景が広がっていました、無料の音声案内をイヤホンで聞きながら鑑賞できたことで、より深くモネの世界に没入することができました 。

会場は、壁の360度と床一面に広がるプロジェクションマッピングで彩られ、その美しさは息をのむほどでした 。モネをはじめとする印象派の作品が、ゆっくりと音楽に合わせてまるで生きているかのように動き、形を変えていき次の作品へと変化してく様は、「おー!すごいな~」という感情が沸きます。

これはいいなあと思ったのは、会場の床にクッションがいくつも置いてあること。クッションは自由に使ってよく、私は一人だったので使いませんでしたが、カップルや女性2人で訪れている方々には、とても好評でした。

美術館の鑑賞とは180度違うスタイル。自由なスタイルで見てくださいね!というコンセプトがより一層リラックス・ゆったりとした気分にさせる効果があると感じました。

(本当は私も使いたかったのですが、一人で独占する勇気はなくて・・・)

こういう配慮のある没入型アートは、アートを専門家や愛好家(私のことですね。。。)のものだけではなくより幅の広い層、アート体験の敷居を下げ、楽しくカジュアルな気分で触れる機会を提供してくれます。

そして、美術館へほとんど行ったことのない人、アート初心者にとっては馴染みやすい「場」の提供で、その先にじゃあ今度は本物の絵を見に行ってみようか!というきっかけづくりにもつながります。

また、モネという作家の特徴である「連作」の表現も映像ならではの、わかりやすさと臨場感を味わえるものでした。

「連作」というのは「睡蓮」や「積み藁」といったテーマを違う時間帯や季節に描いていくという手法です。絵画であればひとつひとつの作品が独立していますが、映像で今の技術であれば、光や色彩が目の前で変化させていけるわけです。

1つのテーマが光の移ろいによって、どんどんと生まれ変わっていく様子を見て取れる。これは没入型アート鑑賞のもつ特有のポイントではないでしょうか?

モネは光の魔術師

モネが追い求めたのは、目に移る光の美。今回の「モネ イマーシブ・ジャーニー ぼくが見た光」展とアート傘と繋がりを持つのが『散歩、日傘をさす女』です。映像でももちろん紹介されていました。

モネの最初の妻カミーユと長男ジャンが描かれた、この作品は、日常の散歩のひとコマを切り取ったものです 。モネは、「日常の散歩も特別なひと時」と感じ描き留めたのです。

モネの「光の追求」は、単なる視覚的な表現に留まらず、その場の「空気感」や「心象風景」をも表現しようとする、より深い感情的な探求でした 。

彼の絵は、目に見える光景だけでなく、感情や雰囲気までもを捉えようとしています。

その解釈をアート傘に持ち込むとすれば、アート傘が単なる「絵柄のついた傘」ではなく、「モネの心象風景や光の感覚を日常に持ち込むアイテム」として位置づけられる根拠となり得ます。

傘をさすことで、雨の日のどんよりした気分を晴れやかにしたり、晴れの日の光をより意識したりと、使う人の心象風景に影響を与える可能性を秘めているからです。

この作品のアート傘


あなたの「印象」を広げるアートの旅

「モネ イマーシブ・ジャーニー」での没入型アート初体験は、アートは特別な場所にあるだけでなく、日々の生活の中に溶け込み、私たちに新たな視点と喜びを与えてくれるものだと改めて感じさせてくれました。

かさたびのアート傘は、その「光」と「印象」を広げる日常にある旅の素晴らしいパートナーとなること間違いなしです。

日常にアートを取り入れることで、何気ない瞬間が輝きを放ち、あなたの世界はより豊かに、より色彩豊かに変化していきます。ぜひ、このアート傘と共に、あなただけのアートの旅を始めてみてください。

 

最後に会場にあったガシャポン(400円)をやってみると・・・これが出てきましてちょっとうれしかったのであります。 最後まで読んでくださりありがとうございました。

・「モネ イマーシブ・ジャーニー ぼくが見た光」展は、6月22日(日)まで開催。場所は、金山南ビル美術館棟(旧名古屋ボストン美術館)

 

・ちなみにモネ関連の展覧会では、「モネ 睡蓮のとき豊田市美術館を会場に6月21日から9月15日まで開催されます。こちらも素晴らしい展示ですので、ぜひ!

 

執筆者

青木 雅司

美術検定1級アートナビゲーター

画像の左上が私です。こういう画像をたまに制作しています。

アクリル絵の具を使ったマーブリングを撮影して、自分で撮った画像と組み合わせています。

昔、大阪と名古屋でラジオ局のディレクター長いことやってました。

あいちトリエンナーレ2013メンバーでした。

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