ゴッホのひまわりは7つある?誰もが知る有名作品を解説!
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アートが詳しくない人でも知っている有名画家のゴッホ。
ゴッホと聞くと、「ひまわり」を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか?
美術の教科書やポスターで目に触れる機会があり、馴染み深い「ゴッホのひまわり」。今ではグッズにも多く使われていて現代も変わらず愛されていることが分かります。
そんな魅力的なひまわりという作品について深堀りしていきます。
ゴッホの「ひまわり」は実は7枚ある!
ゴッホは芸術家たちとのユートピアを作ることを夢見て、南フランスのアルルに移り、共同生活するための「黄色い家」と呼ばれる家を借りました。芸術家達を招待したものの、良い返事をもらえたのは画家ポール・ゴーギャンただ1人でした。
「ひまわり」はそんなゴーギャンとの共同生活の家に飾るインテリアとして描いたのが始まりでした。実際、ゴーギャンとの理想の生活は2ケ月も持ちませんでしたが、彼との家に飾るために描いたひまわりという作品からは、彼との生活を楽しみにしていたゴッホの気持ちが伺えます。
「ゴッホのひまわり」と聞くと、花瓶に入った15輪のひまわりを想像する人が多いのではないでしょうか?
実は最初にゴッホが描いたひまわりは、3輪。
1888年8月に描かれたものです。水色と黄色のコントラストが鮮やかで、現在はアメリカの個人蔵で保管されています。
ちなみに、ゴーギャンとの共同生活を送る「黄色い家」の壁も水色。「絵は自分の心を映し出す鏡」と言われていますが、水色に映えるイキイキしたひまわりの絵は、まさにゴッホの気持ちを映し出しているかのようです。
同じく1888年に2枚目も描かれましたが、今は焼失して見ることができません。というのも、二作品目は1920年に日本の山本顧彌太という実業家が2億円もの高値で購入しましたが、残念ながら1945年の第二次世界大戦の空襲によって焼失してしまったのです。焼失前は、私たちが住むこの日本の芸術展覧会などで公開され、見れたというのは驚きです。
3作品目にして12輪描かれるようになったひまわりは、想像する「ゴッホのひまわり」に近い物を感じます。現在はドイツのミュンヘンにあるノイエ・ピナコテーク美術館が所蔵しており、この絵を目当てに来館される人も多いようです。
ゴッホはこの絵を自身でも気に入っていたとされています。4作品目のひまわりの絵とこの作品の2作品を、ゴーギャンが使う予定の客室に飾っていたことからも特別な想いを抱いていたことが伺えます。
教科書などでよく見る「ゴッホのひまわり」は4作品目になります。
実は「黄色い家」に飾られていた4枚のなかで、ゴーギャンが一番気に入ったのもこの4作品目。画家のゴーギャンによって「完璧な1枚」とまで言わしめた、画家としても高い技術の作品だからこそ、ひまわり作品の中で特に現代でも取り上げられる機会が多いのかもしれません。
4作品目のひまわりは、現在はロンドンのナショナル・ギャラリーに保管されています。
12枚のひまわりの絵を制作する予定だったゴッホでしたが、花の時期がすぎてしまい、実際に見て描いたのは4枚だけ。残りの3作品については、自分の作品を見て模写したものと言われています。
6作品目の15輪のひまわりは、4作品目、5作品目を経て作られたとされています。
現在はオランダアムステルダムのファン・ゴッホ美術館に展示されています。
最後の7作品目は12輪のひまわりに背景が水色。見覚えある絵の雰囲気は、3作品目のひまわり作品を模写したと言われています。
こちらの作品は、現在アメリカのフィラデルフィア美術館が所蔵しています。
ゴッホの作品を日本では見れない?
ゴッホの作品というと海外にあるイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
実はゴッホの7作品のうち5作品目のものは、現在日本にあります!
1888年12月に描かれた5作品目のひまわりは、東京にあるSOMPO美術館に保存されているのです。バブル時代の1987年、損保ジャパン日本興亜が53億円で落札して話題になりました。
ドイツやイギリスにあると聞くとどうしても遠い存在に感じますが、東京にあると聞くとぐっとゴッホ作品が身近な存在に感じます。
東京を訪れた際にはぜひ見に行ってみてくださいね。
最後に
よく知る「ゴッホのひまわり」ですが、実は7作品あること。また、そのうちの一つが現在日本にあるということに驚かれた方も多いのではないでしょうか?
今もなお愛される「ゴッホのひまわり」。この先の未来もどれほど多くの人を魅了し続けるか、楽しみです。
ゴッホのひまわりをもっと身近に感じたい方はこちらの傘はいかがですか?